INFO:

原爆を落としたB-29「エノラ・ゲイ」内部の独自取材。 アメリカ・バージニア州にある国立航空宇宙博物館。 さまざまな航空機が展示されている博物館の中心にある巨大な航空機が、「エノラ・ゲイ」。 全長およそ30メートル、高さおよそ9メートル。 他を圧倒するその巨大な機体は、銀色に輝き、今も一般に公開されている。 現在は、外観のみの展示だが、フジテレビは、その「エノラ・ゲイ」の内部を今から33年前の1990年、独占取材していた。 ガーバー航空機修復場に置かれた機体、その前部には当時と同じように「ENOLAGAY」の文字が書き込まれている。 機体の入り口は、その下部に。 修復途中で足が外されていたため、床との隙間があまりなく、身をかがめながら中に入る。 「エノラ・ゲイ」の中に入ると、人が立てるほどの空間が広がっていた。 取材スタッフは、爆弾倉の中に入る。 本来、通信手の座席だが、「エノラ・ゲイ」では、爆弾を投下させるための電力系統の監視員が座っていたという。 そして、操縦席へ。 ところ狭しと計器が配置され、操縦かんは車のような楕円(だえん)型だった。 爆弾の投下を目視で確認するため、ほかのB-29同様、機体の前の部分は、透明なガラス張りになっている。 目標地点へ来ると、爆弾倉の扉を開き、爆撃を行ったという。 この航空機から投下された原爆、通称「リトルボーイ」は、広島上空で爆発し、1945年末までにおよそ14万人の命を奪ったと推定されている。 1990年当時の「エノラ・ゲイ」を取材したフジテレビ・能勢伸之上席解説委員は、「1990年当時のエノラ・ゲイは、とにかくうっすらと全体にさびていたりとか、塗装があちこちはげていたりとか、歴史を感じさせるものだったような気がする。復元が終わった今のエノラ・ゲイというのは、これは核兵器の問題、今の問題でもあると。現代のまさに世界の問題であるということを感じさせられるような気がする」と語った。 FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/