
男親も育児に熱心だったとされる…:山陽新聞デジタル|さんデジ
https://www.sanyonews.jp/article/1313397
男親も育児に熱心だったとされる江戸期の川柳には、奮闘ぶりがよく出てくる。〈女湯へ起きた起きたと抱いて来る〉はその一句。泣きやまない赤ちゃんを連れ、おろおろと助けを求めるのは新米パパか▼
ちょっと頼りなくても、こうした光景が増えてくるといい。男性の育児休業取得を促す新しい制度「産後パパ育休」が来月始まる▼
新制度は男性版産休とも呼ばれ、赤ちゃんの誕生から8週間までに最長で4週間、仕事を休める仕組みだ。出産直後で心身ともに大変な妻を支え、両親で協力して子育てのスタートを切ってもらう狙いから、今ある育休とは別に創設された▼
「連続して長くは休みづらい」「社内での評価に差し障る」などと及び腰になる男性が少なくないため、2回に分けられるのも特徴。併せて従来の育休も分割可能となり、夫婦で交互に取るなど柔軟に使えるようになる▼
ただし、先行きは未知数である。鍵は職場の対応だが、特に中小企業では代替要員の不足といった課題を抱える。国の昨年の調査では、6歳未満の子どもがいる世帯で夫が1日のうち育児に費やす時間は1時間5分にとどまった▼
〈育休で心のへその緒できたパパ〉。こちらは今年の「オリックス 働くパパママ川柳」から受賞作を借りた。今後お父さんの働き方が変われば、ますます名句も生まれよう。