
「搾取が常識だった」 日本側に賄賂、つけは実習生に
https://www.asahi.com/articles/ASP5C4CFBP5BUZOB01C.html
ベトナム人技能実習生が失踪する大きな要因が、来日時に抱える多額の借金だ。
送り出し機関やブローカーなどに計100万円近く払う人が多く、大半の人は借金でまかなう。
ベトナムの給与水準から考えると、日本の感覚では1千万円以上に近いという。
だから、不当な待遇を受けても、簡単に帰国するわけにはいかない。
借金だけが残るからだ。とにかく働いて借金を返し、自分や家族のために貯金ができるまでは――。
そうやって働き続けた先に、新たな悲劇が起きることもある。
出稼ぎが多い中北部ハティン省で漁師の家に生まれたグエン・ドゥック・フーさん(36)は2016年、借金をして送り出し機関などに約110万円を支払い、来日した。
シンガポールへの出稼ぎがうまくいかず、直前に帰国した兄の分と合わせ、借金は計約250万円に膨らんだ。