
https://digital.asahi.com/articles/ASM7L5HP4M7LTLVB00W.html
熊本)8月10日に開館 荒尾干潟水鳥・湿地センター
ラムサール条約に登録された荒尾干潟(熊本県荒尾市)に建設中だった環境省の「荒尾干潟水鳥・湿地センター」が8月10日にオープンする。干潟の生き物や飛来する渡り鳥の紹介などを通して、干潟の魅力を発信する拠点施設。年間3万人の入館者を見込む。
干潟の中心にあたる蔵満海岸前の市有地約3200平方メートルに建てられた。木造2階建てで、延べ床面積は581平方メートル。総事業費は約4億円。水鳥・湿地センターは全国に10カ所あり、荒尾干潟が11カ所目。九州・沖縄では漫湖(まんこ)(沖縄県)に次ぐ施設だ。市が運営を担当する。
1階には1・6メートル四方の水槽に干潟を再現し、ムツゴロウやトビハゼ、シオマネキなど干潟特有の生き物の生態を観察できる。地元でマジャクと呼ばれるアナジャコを毛筆で釣る疑似体験ができるコーナーや、干潟に飛来する水鳥をパネルで紹介する展示もあり、鳴き声も聴くことができる。干潟の風景を楽しめるシアター、干潟関係の本を備えたキッズコーナー、体験キッチンもある。
2階の展望コーナーには望遠鏡が常に3基用意され、干潟に飛来してきた野鳥を自由に観察できる。タイラギ漁やノリ養殖の漁具も展示。研修や会議向けの学習室もある。
イベントもある。貝殻を使った定期的なワークショップ(材料費100円)や有明海に関する講話、館内のツアーガイド(無料)、干潟を走る乗り物テーラーの体験(料金未定)なども計画している。
センター長の中村安弘さんは「センターは九州ではここだけ。有明海の魅力を多くの人に伝えていくのはもちろん、九州のほかのラムサール条約登録地も紹介していきたい」と話す。
開館は初日の8月10日が午前10時。テープカットの後、入場者が自由に参加できるクイズ大会やトークショーが予定されている。翌日からの開館時間は午前9時〜午後5時で、入館無料。原則として月曜休館。問い合わせはセンター