
NASA、宇宙での排泄物やゴミを再利用するアイデア募集--火星まで往復する有人飛行に向け
2022年01月24日 17時00分 CNET
NASAは、火星まで往復する有人宇宙飛行を実現させようと、人体から出る排泄物、二酸化炭素、ゴミなどの廃棄物を
効率よく再利用可能にするアイデアの募集をクラウドソーシングサイト「HeroX」で開始した。賞金総額は2万4000ドル(約273万円)。
宇宙船や宇宙ステーションは閉鎖された環境であり、外部からの補給が難しく、容積も限られていて大量の物資を貯蔵しにくい。
そのため、不要になった廃棄物を処理して再利用したり、無害化したりする必要がある。
もちろん、NASAはさまざまな処理システムを開発し、国際宇宙ステーションなどで運用している。
ただし、火星までの往復ミッションは2年から3年かかる見通しで、別の宇宙船で物資を補給することも難しいという。
そこで、より高効率なリサイクル技術などを実用化させ、長期間のミッションで使う計画だ。
人間の排泄物から水分や塩分を取り出すことのほか、たとえばゴミを処理して3Dプリンター用フィラメントのようなものを作り出す、といったことを想定している。
具体的には以下4カテゴリーでアイデアを募る。
(1)不要になった資材の再利用
(2)糞尿の処理
(3)ロケット打ち上げ時の加速から機器を守る発泡スチロールの再利用
(4)二酸化炭素の処理
寄せられたアイデアは、実現性や、5年以内に実用化できるかなどの視点で評価する。優秀なアイデアに対しては、それぞれ1000ドル(約11万円)の賞金を出す。
アイデア受付は、東部標準時3月15日17時に締め切る。結果発表は、4月26日の予定。
https://japan.cnet.com/article/35182517/